BtoBマーケティングの未来を切り開く:SHANON Ad CloudとSURFPOINTがもたらす具体的成果
株式会社シャノン Ad Technology部 佐久間隆行様にお話をお伺いしました。
SHANON Ad CloudとSURFPOINTの連携によるターゲティング強化
シャノンの『SHANON Ad Cloud』の強みは、広告配信における3つの重要な要素にあります。まず、クッキーレス配信です。2022年、業界内でもいち早くクッキーレス配信に対応し、国内初のサードパーティークッキーに依存しないダイナミックリターゲティング配信を実現しました。クッキー廃止への対応が急務となる中で、我々は先駆者としての役割を担っています。これにより、クッキーに依存しない広告配信が可能となり、デジタル広告市場における優位性を確保しています。
次に、企業ターゲティング配信です。これは、特にBtoBのリード獲得に苦戦している企業に向けたソリューションで、Geolocation Technologyと協力し、SURFPOINTを導入しました。SURFPOINTは、企業のIPアドレス情報を活用し、特定の企業や業種をターゲティングすることで、精度の高い広告配信を実現しています。BtoB市場では、リード獲得の質が非常に重要であり、このターゲティング配信が貢献する部分は大きいです。
そして、我々のサービスのもう一つの大きな利点は、専用の広告運用チームがあることです。広告運用に関しては、非常に高度な専門知識が求められますが、シャノンの経験豊富なスタッフがそのディレクションと運用を行い、クライアントに最適な結果をもたらすよう日々取り組んでいます。
シャノンでのMA販売への寄与
BtoBのリード獲得は、現在非常に高いニーズがあります。特に、特定の企業や業種をピンポイントで狙い、無駄打ちを減らすことが求められている状況です。シャノンの『SHANON Ad Cloud』とSURFPOINTの連携は、この課題に対して非常に効果的なソリューションを提供しています。
例えば、我々のアウトバウンドコール部門では、本来マーケティングオートメーション(MA)を単体で販売する予定でしたが、「当社は、広告が出せるので、お話を聞いてみませんかとか」というアポイントをきっかけにして、『SHANON Ad Cloud』とMAを組み合わせて紹介することで、より効果的なアプローチができるようになりました。結果として、MA単体で販売するよりも1.2倍の販売効果があったというデータが出ています。
クライアントでの問合せ件数、約7倍の成功事例も
また、お客様での事例では、フードデリバリ業界における成功事例として、飲食店からの問い合わせ件数が約7倍に増加したケースがあります。フードデリバリサービスのBtoBセグメントである飲食店のリード獲得において、SURFPOINTの企業ターゲティング配信を活用し、時間帯や業種ごとに細かく分類した広告を出すことで、この成果を達成しました。例えば、夜帯に居酒屋向けの広告を出すよりも、昼間の仕込み時間にターゲットを合わせた方が効果的であることが分かりました。このような時間帯やターゲティングの調整が、問い合わせ件数の大幅な増加に繋がりました。
BtoCのお客様で実施した凝った利用方法
BtoCのお客様では、BtoBと比べもっと凝ったコンサルティングのような使い方になってきています。一例を上げると、不動産などのお客様に向けて、ターゲティングの企業様がわかってくれば、その企業様の可処分所得、年収帯もわかってきます。その年収を元に「どのくらいの家賃の物件に住めるか」のような、逆算的な考え方のご提案といった特殊な使い方もまれにあります。BtoCのお客様に向けて、BtoBの切り口で使うような形です。
クッキーレス配信における新たな可能性
クッキーレス配信の導入により、我々はさらに認知促進型のアプローチを強化しています。SURFPOINTを活用した企業ターゲティング配信は、主に認知を広げるためのアッパーモデルとして多く使用されており、GDN(Googleディスプレイネットワーク)やYDA(Yahoo!ディスプレイ広告)といった他の広告ネットワークも併用しています。ただ、CPC(クリック課金型)のリマーケティング広告では単価が高くなる傾向があり、どちらかに振り切る必要はないかと考えており、これらを考慮しながら広告提案を行っています。
SURFPOINT導入のメリットとその活用
SURFPOINTの導入は、我々にとって大きな意味を持ちます。企業ターゲティング配信において、企業データの種類やボリューム、そして実装に向けた対応が重要なポイントでした。また、Geolocation Technologyの営業担当者の対応力も非常に高く、それが導入の決め手となりました。事業部長からも対応の良さに対する高評価の声がありました。
SURFPOINTを活用した企業ターゲティングの特徴として、単なるリード獲得にとどまらず、セミナーの集客や展示会の出展にも利用されており、幅広い活用が進んでいます。特に、競合企業や同じ業種の企業に採用広告を出すという取り組みでは、経験者の募集に加えて、リモートワークの状況を活用した新たなアプローチが成功しました。
連携の仕組みとしては、広告主から特定の企業や業種に広告配信を行いたい時に、当社からSURFPOINTにリクエストを投げさせてもらいます。そこからフィルタリングをかけた企業群のリストを作成し、当初の広告配信プラットフォームと連携しています。シャノンのネットワーク内にお客様が訪れた時に、広告枠があれば広告を配信する形態をとっています。
今後の展望とさらなるサービス拡張
シャノンは、今後も『SHANON MARKETING PLATFORM』に蓄積されたデータを活用し、特定の企業をターゲットとした拡張配信を提供していく予定です。現在、お客様は1,000〜2,000社いますが、BtoB市場のさらなる成長が見込まれており、昨年末からサービスをリリースしたBtoB向け広告も今後拡大していくと考えています。
日本全国には450万〜500万社の企業が存在しており、今後はこれらの企業に対してもアプローチを強化し、ターゲティング精度の高い広告配信を提供していきます。シャノンは、広告配信だけでなく、リード獲得からその後のフォローアップまで一貫して支援できる体制を整えており、この強みをさらに強化していくつもりです。
インタビュー企業プロフィール
株式会社シャノン
SHANONの多角的なマーケティング支援
シャノンは企業のマーケティング活動をワンストップで支えるサービスを提供しています。具体的には、サブスクリプション事業、イベントクラウド事業、メタバース事業、広告事業の4つの事業があります。サブスクリプション事業では、マーケティングソリューションやCMS(Contents Management System)の企画販売サポートを行い、企業のデジタルマーケティング活動を強力に支援しています。イベントクラウド事業においては、各種展示会やプライベートショーの企画・運営支援を提供し、特にイベントのデジタル化や管理が求められる現代において、重要な役割を果たしています。さらに、メタバース事業では、バーチャルなイベント空間を提供することで、次世代のイベント体験を実現しています。広告事業においては、Web広告の運用とコンサルティングを提供しており、特にBtoBおよびBtoC市場における企業の広告活動をサポートしています。